コインの価格の決まり方
摩耗の激しいコイン
地金型コイン
流通型コイン
プレミアム価格
芸術品価格
素材価格
地金価格
レアコイン
コイン価格はざっくりと 素材価格 + プレミアム価格(希少性 × 人気) で構成されます。
素材価格は、金・銀・銅・プラチナ・パラジウム等のそのままのレートで分かりやすいですね。
その日の金価格より安く金を購入できる事も。
驚くことに、その日のレートより安く売っているコインを見かけるときがあります。
1枚1枚がユニークな存在のコインは、1つ1つに値札がつけられています。例えば、金が値上がっても値札を付け替えるのは手間なのです。商売的には、仕入れ価格より高ければ損にはならないので、値札を過去の値段のままにしていることが結構あるのです。そういうのを見つけるのも面白いものです。
プレミアム価格の構成要素:レア度(希少性)
希少性の最も大きな基準は、残存枚数です。発行枚数すぐに調べることができますが、残存枚数は確かな枚数がわからないため記載されてはいません。発効枚数は、その残存枚数を知る一つの手がかりになります。残存枚数に関する情報は、信頼できるコインコンサルタントの勘によるアドバイスが有効です。
また、この単位は、コインの種類×発行年数×造幣局と保存状態で語られます。具体的に例を挙げて見てみましょう。コインのガイドブック『WORLD COINS』には、前年に取引された実績が一覧で掲載されます。アメリカの20ドル金貨リバティヘッドを取り上げています。
保存状態
←悪い 良い→
発行枚数
製造年・造幣局
同じ金貨でも1849年発行のものは、1枚しかなくスミソニアン博物館にあることがわかります。取引実績もありません。購入出来たらとてつもない価格がつくと思います。発行枚数2,250枚と一番少ない1856年O(ニューオリンズ造幣局)と最も多い1861年物の価格は、175,000$と2,200$と大きな開きがあります。また、同じ1856年ものは、無印(フィラデルフィア造幣局)O(ニューオリンズ造幣局)S(サンフランシスコ造幣局)と造幣局によって価格に違いがあることがわかります。
また、1861年から、保存状態の良し悪しで2,200$~275,000$と100倍の差があることもわかります。
時を経ながらも保存状態がよいこと自体すでに希少性が高いのです。単純にきれいに見えるのが良いと、洗浄・修繕・加工は、決して行ってはいけません。そのよなことは、歴史を汚したような感覚で、価値が大きく落ちてしまいます。シルバーなどでは、トーンと言って錆のつき方も一つの価値になります。日本的に言ういぶし銀でしょうか?
ブルートーン
始めたばかりのころは、わかりにくいこともありますが、良いコインコンサルタントは少しづつ教えてくれるものです。心配はいりません。
プレミアム価格の構成要素:人気
描かれている人物が有名である、有名なコインデザイナーの作品である、立体的で細やかで見るからに心奪われるデザインである。そして、意外なところで造幣局による違いです。国の威信をかけた最高技術の違いがそこにあるわけです。かのニュートンが造幣局長を務めた所と、みあげ物やのようにコインを作っている造幣局、どちらが人気があるかということです。
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モデルとなっている人物
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芸術的デザイン性
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造幣局(≒技術力)
漠然としていますが、価値の上がるコインは、何年もの時代を生き延びたコイン自体の生命力とそうさせてしまう魅力による物語があるもののような気がします。
需要と供給
人は、親しみのある自国通貨や自分のルーツのコインをコレクトしたくなるものです。その国の国力が上がることで、そのコインも上がることはよくあります。中国・ロシアが目覚ましい経済成長を遂げていた時に、その価格が何十倍にも上がっていました。また、コイン独特の特性ですが、一度上がったコイン特にプレミアムの高いコインは、その後のチャイナショックでも底堅さを見せています。