投資としての概要
古代ローマ共和国のジュリアス・シーザー(B.C.100~B.C.C44)、初代皇帝アウグストゥス(在位B.C.27~A.D.14年)、ナポレオン・ボナパルト (1769-1821)、ロスチャイルド(1744-)と名だたる人物も魅了されていたコインコレクト。欧米では『貨幣学』というアカデミックな学問を経て、現在では、小学生からも始めているとてもポピュラーな投資です。日本でも医者や経営者などのコレクターは多くいました。ここのところコインの資産価値に気づき、また、そのものの魅力からコレクターの数は増加し続け、一般化しつつあります。
『高価な素材+限定プレミアム+最高芸術作品』で構成された最強アイテム
西洋では、紀元前より功績のあった者に対し、褒美として君主のデザインされた金貨・銀貨が与えられていました。それはとても名誉なものであり誇りでもあったのです。今でも、多くのコインは、君主がデザインされています。コインは、国家の威信をかけその最高工業技術と芸術を駆使し作成されました。かの万有引力で有名なアイザック・ニュートンも化学技術者としてイギリス王室造幣局長を務めていることからその力の入れようが見えてきます。当時の国力が、コインからも見え隠れし、また違う角度からも歴史が見えてくるものです。また、写真のない時代は貴族たちは、各国家の君主や家紋をコインから学びました。コインは、教材でもあったのです。その上、金や銀という何千年も普遍的な価値を有した材料を使用したコインなので、時を超え国境を越えて資産価値を持ち続けていることはあたりまえのことなのです。
-
材料そのものに価値がある。
-
時の最高技術・芸術作品であった。
-
発行枚数があり限定品である。時間経過と共に数は減り更にプレミアム化
-
当時の権力者・功労者の所有物であった。
-
国家君主・家紋・数字・ファッションの教材であった。
結果的に、有事に強かった。
領土争いの絶えない国においては、外敵がいつ襲ってくるかわからず、ある日突然価値やルールが変わってしまう事は、あたりまえのことなのです。第一次世界大戦で巨額の戦争賠償金を払わなければならなかったドイツでは、1918年から1923年までの約5年間で物価が1兆倍になりました。この時に、ドイツ紙幣ではなく、金貨や銀貨を持っていた人々は、このインフレに巻き込まれることなく難を逃れたのです。日本においても第二次世界大戦から1955年の間に180倍の物価上昇が起きています。
コイン保有者の体験
-
国・支配者にかかわらず、グローバルな価値を持っていた
-
避難しながらでも運搬・保管が容易で耐久性のあった
-
インフレ以上の利回りを生み出す絶対的な価値があった
-
匿名性があり、小さいのでセキュリティに優れていた
-
即金性。すなわち、簡単に現物や外国通貨にも換金できた
-
戦争・恐慌等の有事に強かった
西洋やイスラム圏では、代々こうした話が受け継がれているのです。
有事の動き
実物資産別上昇率
knightfrank 調べ
リーマンショック時においても直線的に上昇しており、現在コロナ不況の中でも、旺盛な買い状況にあります。また、ボラティリティが金よりも低い(=安定度が高い)ことがわかります。
投資教育の熱心な欧米文化
欧米では、子供のころから投資に対する教育を行っています。それは、多岐にわたります。現物投資もその一環であり、少額から始められ保管も容易である切手やコインは、子供たちにもとても人気があります。日本では、少しなじみのない現物投資をデータでご紹介します。
少額商品
800円(税込)
銀 22.62g
90円(税込)
白銅 直径20㎜
32000円(税込)
金 直径19㎜
2020年4月時点
現物投資
こちらは、単純な上昇率です。実際には、各値上がり額から維持費などの経費を引いた数値が、利益になります。
例えば、酒類なら醸造庫、車なら税金、車庫・メンテナンス代などです。対して、コインや切手に経費は、ほとんどかかりません。実質上昇率では、とても優れた投資対象であることがわかります。
2019年版 P73参照
ラグジュアリーな投資INDEX
knightfrank 調べ
ほかにも以下のようなメリットがあります。
他
-
バラエティに富んでいて奥が深くあきない
-
自身の価値観に合わせた投資方法がある
-
現物の安心感
-
中・長期投資に向いているのでゆったりとできる
-
知的欲求をくすぐる。歴史の教材になる
-
知的で豊かな人々との人脈が広がる
-
株のように学ぶ必要はなく、1つのポイントさえ間違わなければ小学生でもできるほど簡単
-
とにかく楽しい
デメリット
-
レバレッジをかけられない
-
短期売買には向かない
-
多少の知識を持たないと妥当な価格がわからない。